このページのリンクアドレス

エブリスタ
藍松鴉著『パンダ模様…』へのレビュー「完全版」

エッセイ エッセイ・HowTo 感想・書評・評論

藍松鴉著『パンダ模様…』へのレビュー「完全版」

○●△▼◇◆□■

ネタばれアリ 藍松鴉 著『パンダ模様の青い魔女』へのレビュー、原版

連載中

7ページ

更新:2017/08/30

説明

今は「亡き(--2013年11月27日、クリエーター登録解除)」、
藍松鴉 著『パンダ模様の青い魔女(または「森の人」)[リンク]』表紙頁内レビューの(当頁下部コメント,レビュー欄参照)、「完全版(原版)」。


1ページ1000文字2KB上限規程を受け大幅削減されたレビューの、原版。
標題タイトルを「完全版」としたが、現時点での掲載は正確には、講評の<総評>まで。作者は既にエブリスタより撤退しているも、増補加筆は随時継続。

この作品のタグ

作品レビュー

○●△▼◇◆□■
○●△▼◇◆□■さん
【作品】パンダ模様の青い魔女(または「森の人」)についてのレビュー

ネタバレ

(ややもすれば、★×4)

 発想の転回を。
 難点こそを美点に。


 この作品は、ラノベではない。作者自らが『読み手にも書き手にもライト……』とあとがきに記す等、明らかにライト・ノヴェルを指向する作品であるにも関わらず、だ。
 古典的文語的語調、硬派SF的リアリズムによる一部の設定、性的・暴力的傾向の題材と、相当程度決定的な難点が多い。また布石を回収しない手法は、幻想文学的ラノベを指向していながら語調も災いして純文学的雰囲気を生み兼ねない。
 とまれ、作者の意図も虚しく、構想と実態との乖離は致命的なまでに決定的である。敢えて穿った視点から、ラノベとは文章の質に関する言い逃れのための方便、と悪意ずくで邪推することさえできよう。

 しかしながら、だ。ここで発想の転回こそを敢行しよう。上記難点こそを、美点として捉えるのだ。

 この作品は、内容空疎である。また、設定は軽やか、構成・展開は単純明快であり読解が容易。これらは全て、ラノベ成立のための必要条件だ。この作品は、ラノベとしての基礎を全うしているのだ。
 そこで、難点を正反対の視点から捉えてみよう。語調の硬さ・重さが、独特な雰囲気を生みまた作品全体の世界観を醸し出す。硬派リアリズムによる設定もまた異様なファンタジズム世界観を醸成し、そして、布石を散らして回収せずに「含み」を残す技法が、適度に醸成された独特な雰囲気と異様な世界観を最適に成るべく促進する。

 では、この作品を書籍化するのは可能か。残念ながら極めて大いに困難だ。作品全体に渡る細密な推敲・修正・改訂が必要不可欠となる。確かに上述の通りラノベ基礎の全うについて問えば、これは完成しているとして好かろう。だがそれでも、最大限の改訂なくして書籍化出版は到底あり得ない。

 しかしながら、否、だからこそ敢えて発想の転回をするのだ。
 一般的なラノベ愛好者が敬遠するものを逆手に取り、
『ハードでヘヴィーな純文学的ライト・ノヴェル』――空前の「ヘビーラノベ」なるジャンル内ジャンルを、進取して創出する。
大胆に過ぎる冒険であろうか。


 この作品は厳密な意味ではライト・ノヴェルではない。書籍化はよほどのことがない限り不可能である。しかしながら、だからこそ、評者は、書籍製作・販売に携わる諸兄に、またそれ以上に読者諸氏に、提言する。

 発想の転回を!
 難点こそを美点に!


(参照[リンク][リンク])

もっと見る

2013/08/01 12:59
コメント

○●△▼◇◆□■さんのその他の作品

作品を読んだ人におすすめ

この作品が入っているマイリスト

登録されているマイリストはありません

この作品の参加イベント

参加しているイベントはありません