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彼と私と僕と君。

小説 恋愛 純愛

彼と私と僕と君。

田中 彼方

気付けなかった。…いや、気付いていた。目を逸らしていただけだった。

休載中

21ページ

更新:2010/01/03

説明

 
『「恋」だの「愛」だのっていうのは、早い話、いい歳した大人がそれぞれの厨二病世界をフルに展開できる、一種のATフィールドだよね』

と、彼女は言った。

『好き、大好き、ラブドッキュン☆
うーん、誰かに愛の告白をしてる人って、やっぱり何だか滑稽なんだよなぁ』

亜麻色の髪を指先にくるくると巻きつけて、彼女は続ける。

『大体「愛」って何だね君? 兄弟愛とか師弟愛とかあるけど、あれはあれで愛なんでしょう? 分類が細か過ぎて伝わらないモノマネみたいになってるよ』

もはや、彼女の言葉に文法はない。
それでも彼女は続ける。続け続ける。

ふざけてふざけて、漸く本題。それが彼女の喋り口だ。

『まあ、でもだからと言って否定は出来ないよね、愛の告白って。ていうか、恋愛って。何かこう胸がぞわぞわってなる感じがもうたまらない』

彼女は笑って、言った。

『滑稽でも良いし、伝わらなくても良いじゃない。してごらんよ、告白。好きな人が、いるんでしょう?』

それはあなたです、なんて、僕には言える筈もなかった。

 

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