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「彼女は金切声です。いけませんか?」

小説 ライトノベル

「彼女は金切声です。いけませんか?」

灰薔薇 黒汽

大正浪漫溢れるファンタジーものです。

連載中

243ページ

更新:2017/07/11

説明

※2017年5月18日【華のレトロ特集】へ掲載して頂きました。

※【〈弐ノ壱〉ザッハトルテ(番外編)】は、ひなひよ(谷崎みか)さん[リンク]著 【止まり木旅館の住人達[リンク]】117頁とコラボしています。


 栞鋏 凛声(しおりはさみ りんせい)は、ある事件を切っ掛けに人前で喋ることが出来なく成っておりました。

 彼女は、黒板を爪で引っ掻くような耳障りな声で喋るのです。

 一緒に暮らす叔母以外に、声を出して話す事が出来る相手はおらず、日常的な意思疎通の方法は筆談でした。

 故に、彼女に友達などが出来ようもなく、ましてや恋など無理だと考えておりました。

 その奇声の為、彼女が誤って声を発しようものなら、それを耳にした皆に忌み嫌われるのがオチでありました。

 けれども、黙ってニコニコ笑ってさえいれば、平穏に暮らせるのだと、彼女は理解しておりました。

 彼女は、いつも物静かに黙って微笑むだけで、自ら話し掛ける事など、今後無いのだと考えておりました。

 けれども、彼女の問題はもっと深刻でありました。

 彼女の声は、鐵すらも斬り裂く……まさに金切声。

 その見えない刄は、彼女に悲しみだけを与えました。

 あの娘(こ)と出会うまでは……


「あの娘が金(財力)で私を守ってくれるって云うから……
私は、声(金切声)であの娘の事を守れたら良いのに……そう思ったよ」


 彼女は、残酷な運命を背負いながらも、明治から大正時代を健気に生きる。

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