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両親へ

拝啓両親へ

お元気にしていますか。
あれから5年
色々ありました。
僕の方は元気です。
何とかやっていけそうです。

いつの間にか大人になってしまいました。
わがままをいっていた頃もありました。
今思うと子どもだったのだなと思います。

僕が幼稚園児の頃
記憶は曖昧ですが
楽しかった、という感覚は残っています。
小学生の頃はわんぱく坊主でしたね。
海でクラゲに刺されて泣き喚いたのを覚えています。

中学生の頃は沢山迷惑をかけましたね。
喧嘩したり家出したり。
あなた方が流した涙、忘れません。

高校生の頃は受験勉強に必死でしたね。
成績も優秀、学年で2位で悔し涙を流したとき
あなた方はそっと抱きしめてくれましたね。

大学生の頃は一人暮らしを始めて
あなた方は心配で毎日電話してきてくれましたね。
沢山の仕送りに感謝しています。

僕が大きくなるにつれて
あなた方はしわが増えていきましたね。
白髪も増えました。
今この瞬間が一番あなた方の若い瞬間。
時は止まらない。
どんどん旅行も近場になり
病院に行く回数も増えましたね。
僕は怖くてたまらないんです。
今この若くいられる瞬間が重なって
年を重ねていく。

去年の今ごろはこれでも前よりは年を取ったなと
思っていたものが
今年になると去年は若かったなと。
残りの限られた時間
僕は一生懸命あなた方に恩返しがしたいです。
だんだん年老いていくあなた方に

精一杯の幸せを、喜んでもらいたいのです。
久しぶりに帰ります。
その時を楽しみにしていてください。
妻と子どもを連れて。

では、会える日を楽しみにしています。


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