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「あら、暁君はお上手ね。暁君も一緒に手伝ってくれたのよ。冷めちゃう前に食べましょう」
リビングへとママに引っ張られていくお兄ちゃんの後ろへと付いて行こうとすると、暁君が私の手を引っ張って引きとめた。
「どうしたの?暁君」
「さっき、俺の事を大好きって言ってくれて嬉しかった」
そう言うと近付く暁君の顔。
もしかして、これは……キス!?
私は目をぎゅうっと思いっきり瞑る。
するとクスッと笑い声が聞こえたかと思うとほっぺに柔らかい感触が。
目をそろりと開けると優しい暁君の瞳と目が合った。
「今はこれで我慢しておくよ」
今、絶対私の顔、真っ赤だ。
こんな状態で家族の前には行けない!
「先に顔洗ってくる!」
心臓が有り得ないくらいバクバク言ってる。
ほっぺにチューで翻弄されてる私にはやっぱり結婚なんてまだ無理だ!
「暁君の作った卵焼き、美味しい……」
「良かった」
暁君はほっぺが落ちている私の言葉を聞いてニッコリ笑顔に。
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