プロローグ

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「それでも罪は償えるかしら?」  それは法としてなのだろう。  そして、たった一言で九九が理解しているのだ、と熊野御堂は悟る。 「監禁になるかは分かりませんが、拘束するつもりはありません。部屋は割り当てますし、ご自由に研究すれば良い。もし出て行きたくなったら出て行くのも自由です。俺から警察に突き出すようなことはしない。ただ、条件が一つだけ。居る間は俺の捜査に協力して貰いたい」  双眸を瞑った九九が空に顔を向ける。 「三食昼寝つき?」  と、その姿勢のまま一言だけ呟いた。  熊野御堂は口角をあげる。 「……お望みならデザートも」  その日の夜からだ。熊野御堂が暮らす家の地下一階で九九が暮らし始めたのは。
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