これは中々に評価が難しい戦闘シーンですね。  良く言えば非常に頑張って書かれている。悪く言えば書き方を少し考えた方が良いかも知れない。  それが良いことか悪いことかは微妙だけれど、物理的な動きや状況説明の占める割合が非常に多いというのが特徴的ですね。このことは、一つ一つの動作や状態の変化をなるべく省略せずにきちんと描こうとしているという点で評価できるし、一方でここまで細かくキッチリ描くのは逆に小説の良さを殺してしまっているのではないかという点で疑問符が付く部分でもあります。  人物や武器等の物理的な動きを絵的に表現するという点において、小説はアニメやマンガに敵わない。これはもうはっきりしている。アニメや映画であれば動画という極めてリアルな情報を視覚にダイレクトに与えることが出来る。マンガは(静止画であるという点で)アニメや映画に及ばないが、それでもビジュアル的に直接伝えることが出来る分、小説よりは有利な手法と言って良い。小説は一つ一つの動作を文章で表現し、それを読者の頭の中で画像にしてもらわなければならないから、この部分を追求していくというのは、あえて不利な勝負を選択しているように私には思えます。  では、小説がマンガや映画より有利な点は何かと言うと、戦っている人間の内面を描いていくことによって戦いの深い部分まで掘り下げて書き込める点ということになります。フィジカルよりメンタル、ダイナミックよりスタティック、ピクチャーよりポエジー、を重視して書くのが小説という表現手法としては王道ということになりましょうか。例えば、吉川英次の『宮本武蔵』(これは剣での闘いを書こうとする者ならば一度は必ず読んでいるはずの作品)から、蓮華王院の闘い(武蔵vs吉岡伝七郎)を例に取ると、実際に二人が剣を扱う動作は二回しかなく、しかも勝負が決する瞬間の武蔵の剣筋は(物理的な動作としては)描かれていない(読者の想像力に委ねてしまっている)。その代わり、最初の接触から伝七郎が倒されるまでの(時間的には)短い間に実に百行近くも二人の心理面や、降る雪の描写などがびっしりと書き込まれている。勿論、小説にはそれぞれスタイルがあるので、こういう書き方でなければダメということは無いわけですが、やはりこういう書き方が王道であることは確かだと私は思うのです。  (後半に続く)
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(後半)  で、第二試合の雀が降り立つところなんかは良い感じに書けているなと思いましたよ。こういう、闘いとは直接関係ない描写を入れて読み手の脳を休ませてあげる”間”も必要ですよね。物理的な動きを文章から読み取り、それを脳内で画像に変換するという作業は結構疲れますからね。2~3動作ならまだ良いけれど、5~6動作連続だと脳内で絵にするのが億劫になってくるのです。だから2動作おきくらいに間を作る。或いは物理的な動きの間に心理描写を入れてグイグイと深いところまで引っ張り込む。個人的には動きや状況の説明の3倍くらいは心理描写が有っても良いかなと思います。まぁ最終的には好みの問題になっちゃうんで、あくま
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 アドバイスありがとうございますm(__)m  なるほど、小説の強みですね!  心理描写で技に深みが出そうですね!  細かく技と技がぶつかる間に挟み込んでみます!  吉川英次『宮本武蔵』記憶にありますね。ただやはり読んだ事がないですね。  やはり私には本を読む経験値が少ずぎるのかもしれませんね。  王道是非学びたいですね。  ただ私的には王道と茨の道を融合させてより自分らしいのも書いてみたいかもしれません!  そういえば、司馬遼太郎先生の『燃えよ剣』昨日買ってみました。これから読んでみます!宮本武蔵も買って読んでみます!  アドバイスありがとうございますm(__)m  勉強を重ねより良
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