こんにちわ。 お待たせしてしまってすみません。 なんとか辛口にしようと頑張ったのですが、激辛にはなりませんでした。 順番に行きます。 『confession[』 この話が反響が大きかったというのは良くわかります。 丁寧な口調で淡々と語られる内容が、哀しい話から徐々に異常性を帯びた猟奇的な話へと変化していく過程が妙に怖い。ホラー系ショートとしては秀逸だと思います。ただ、残念なことに私はホラー系の話がちょっと苦手で、上手い感想が書けません。 『人間椅子』とどれくらい似ているのか、というのが一つの重要なキーポイントとなると思う。どこが同じでどこが違うのか。椅子とベッドが違うだけ、ということは多分ないでしょう。それだと習作にしかならない。二つを比較して的確なレビューを書ける方を探されたら良いと思います。 ホラー音痴の私がしいて言うことがあるとすれば一つだけ。 ”若い体が私の上を転がり寝返りをうち、また私の中心を押してくるその圧力を十分に味わいながら、身じろぎ一つせず、その喜びを全身で感じ続けました。” この部分の文量をもっと増やし、ベッドの上に寝ている家人とその下でじっと潜んでいる男の息遣いが伝わってくるようなリアルで生々しい描写をこれでもかと連ねるとより怖さが増すのではないかと思いました。 『小さな花』  今度は一転して美しく哀しいお話ですね。  悪くはない。  でも何かが足りないような気がする。  それは多分、文章力だと思う。  自分の事を棚に上げて言うなら、こういう作品は並みの文章だと平凡な作品(悪くはないが素晴らしいと言うほどでもない)になる。決して下手な文章ではないのだけれど、もう一歩突き抜ける、突破力が欲しい。  序盤の妖精のシーンでどこまで美しく巧緻な文章を綴れるかが作品の評価を大きく左右すると思って、一つ一つの文章を練り上げて欲しい。純文学系の作家に助言を仰ぐと良いアドバイスが貰えると思う。 (”猫が薄目を開けたような細い月”はセンスが良い。こういう表現を可能な限り取り入れましょう)  少女が日々草になり、お兄さんの傍で朽ち果ててく場面は良く描けていると思う。  ここは作者も筆に力を込めて書いたのではないだろうか。 <後半に続く>
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『戦艦ヤマト』 私はこの作品が一番好きだったのですが、これが評判が芳しくない理由もなんとなくわかる気はします。 シマケンさんと飲みに行き、積もる話をして、肩をバンバン叩く。 この事実(?)が結構強力なんですよね。 これに対して、シマケンさんが実はもう死んでいる(かも知れない)というニュアンスを匂わせる情報が”二十年前の行方不明”と”部屋に置かれていた戦艦ヤマト”なんですが、これが少し弱い。 行方不明だったシマケンさんと偶然出会って、へべれけになった”僕”を家に送り届けた後、気を聞かせたシマケンさんがヤマトを持ってきてくれた、ということも有り得なくはない。 つまり、パワーバランスとしてはやはり
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<総括> 『confession[』『小さな花』『戦艦ヤマト』 風味の違う三作品をそれなりのレベルで書けているのは流石だと思いました。 激辛希望だったのに中辛になってしまってすみません…… これは私のレビュワーとしての力不足です。 海よりも深く反省しています(o´_`o)ゴメンナサイ あ、あと、小ネタ面白かったです。ウケタ(笑)
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