何年も前から(って言っても2年程度ですが)このシリーズを読ませてもらっています。  地の文の淡々とした(しかも大人びた)語り口と、登場人物たちの個性豊かなギャップが実に面白く、形容し難いミスマッチの楽しさを成立させています。  小学校といういわば「箱の中」のクローズドな舞台設定を上手に生かし、さり気ない、なおかつ微笑ましいエピソードを随所にインサートするという極めて意欲的な作風は、読者に「ああ、こんな時代あったなあ」とか、「今はこんな風になってるんだ」という共感を持たせてくれることでしょう。 (円周率ドヤ顔とか、タイのバンコクとか完璧にそらんじられる、こまっしゃくれた子はさすがにいなかったけど。笑)  友達が、小学校の一番最初の青春期においては、タテ社会ではなくて「ヨコ社会」(=ヨコの友達《フレンド》)であったことを、しみじみと思い出させてくれます。 

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