ヨシカワ

中島敦の『山月記』を思わせる、硬質な文体。 蒲松齢の『聊齋志異』に通じる、あやかしの趣。 「童話・絵本」というジャンルに投稿されていますが、 これは、まさしく「純文学」だと思います。 怪異譚かと思って読み進めたのですが、なんとも切ない恋情譚でした。 舞台は、中国。それとも、誰も知らない幻の国でしょうか。 主人公に与えられた「空楽」という名前こそが、 この作品の核心を、的確に表現しているように思えます。

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