ワイン

レビューが遅くなってしまって申し訳ありません。イベントから参ったワインです。 早速いきます。140Pまで読んだ感想です。 とりあえず物語としては面白かったということを、まず言わせていただきます。誤字も見た感じなかったし、読みやすい文章でした。 まあしかし、だからこそと言いますか、気になった点もいくつか。 まずは小さい指摘から参りますが、両親が死亡したことを知らされた後のミルの様子がドライ過ぎる気が。もうちょっと取り乱してもよかったのでは? 次にこれも小さいことですが、129Pでしたか。三人称の文の中に突然一人称のものが。 あと129P付近に「今でいうフランス料理」みたいな文がありましたが、突然現実に引き戻されて、読み手としてはげんなりしました。 人物のセリフで説明するなどして改善できると思います。「昔の国名から、フランス料理っていうらしいよ」みたいな。 それと、これはわりと大きな問題に思えます。研究の目的が分からない。つまり物語の方向性も曖昧です。 なぜ博士たちはあの研究をスタートしたのか。安直な可能性としては、医療か戦争かでしょうけれど、そのどちらでも、展開としては矛盾が生じる。 医療が目的なら、博士たちは研究をさらに進めて、あの治療法を確立させなければなりませんが、それにはもっと実験が必要でしょうし、しかしああいった人間が世界に蔓延ってしまうと戦争につながりかねない。つまり医療で使うつもりなら、戦争のリスクを頭に置かなければなりません。しかし学校に行かせるわ子供つくっちゃうわで、管理体制がザル過ぎるし、後半では彼らが家族になっていく過程を描いただけです(それはそれで微笑ましいのですが)。 こういうわけで、どうやら博士たちの目的は医療ではないらしい。 ならば兵器開発でしょうか。 しかしこちらの矛盾はもっと酷い。戦争が目的なら、普通はもっと製造するでしょう。博士は殺しが嫌いみたいですが、強大な戦力は抑止力になる。世界政府に楯突くものは少なくなるでしょう。政府が市民に一方的に銃を向けることで手に入れる平穏です。戦争が目的で戦争が嫌いなら、博士たちはそこまでしてもおかしくない。 とにかく彼らがあそこで突然研究をストップさせるのは、はっきり言って不自然なのです。僕としても気になるところなので、弁明や反論があればイベント掲示板にお願いします。
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