上鷲雅希

「お前を殺すのが、楽しみだ」 冷めた目で見てしまうことが多く、恋愛小説には滅多に食指が動かないのですが、自分の好きな推理要素が入っているということに、そして、恋愛小説にしてはいささか物騒な(?)概要の台詞が気になり、ついつい読み始めてしまいました。……そして、少しだけ読むつもりが、気がつけば一気に最後まで引き込まれて読み続けてしまいました。 律儀にも十年前の約束を守り、あかりを“殺し”に現れたはずなのに、優しさを見せる御堂島さんの言動にどきどきしたり、かわいらしいなぁと、にやにやする対象だったはずの(?)アンダーさんこと拓海くんが見せてきた男らしい振る舞いに驚いたり、彼と御堂島さんとのやりとりにはらはらしたり――そして、あかりを狙い続けるのは誰なのか、疑心暗鬼になりながら、必死に考えたり。 話や文章のテンポも良く、最初に出てきた伏線が、後になって意外な場面でひょっこり顔を出すのも楽しくて、最後のページまで、飽きることなく読み進められました。 ただ、僭越ながら一つだけ。 自分はこの作品を、PCとスマホアプリで読ませていただいたのですが、どちらの媒体で見たときも、かなり文字がしっかり詰まっていたので、文章の内容こそ読みやすくても、文章の見せ方としては読みにくい印象を受けました。 メガネさんが他に書いていたショートショートの場合、ページ数があまり長くないので、同じ改行の仕方でも大丈夫だったのですが、この作品ほどの長さになると、時々呼んでいて苦しくなるところがありました。 改行するとき、一行空けていただけると嬉しかったなぁ、と、個人的に、そこだけ……。 ……と、生意気なことも書いてしまいましたが、「オフィスラブと死神と」、大変楽しませていただきました。 死神:御堂島さんが秘めていた想い。ラストシーンであかりが見せた、爽やかで前向きな決意と、友情を信じる姿勢。大好きです。 素敵な作品と素敵な時間を、ありがとうございました!
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上鷲雅希さん、こんなに丁寧なレビューを戴けるとは感激です。 そしてレス遅れてしまいすみません(´Д`;) 私は、読者様から反応を貰うために書いているようなところがあるため、こうしてメッセージを戴けるのが本当にうれしいです(´∀`*) 上鷲さんは推理好きで恋愛が苦手なのですね! いやぁ私もそうなのです。だから気に入っていただけたのかな…… 某恋愛小説の賞に応募するため書いたので、恋愛モノにしてはみましたが、もともと得意ジャンルではないため、物騒な感じになりましたw (まぁそんな私のこんな作品なので、その賞には落ちたわけですが) そういう経緯で生まれた作品をそのままこちらに『データでそのまま投
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