くぽ

非常に気が重いです。感想を書くために、読み返してみようにしても、二度目を読み始めるには時間がかかりそうです。いったい何がそんなに気を滅入らせたのか。出来る限りで解釈してみましょう。 まず『君』は『僕』を、幼い頃のようにずっと一緒にいて友情を育みたかったという純粋(決していい意味ではございません)な要求で誘ったことに対し、『僕』はその中に潜む「自分の持つコンプレックスに押し負けて、友達を踏み台に自分の評価を上げようとした」という欺瞞を見抜いてしまう。それに怒りを感じていたのは、『僕』こそが『君』との友情というものを信じていたからに他なりません。互いに同じ友情という器を共有していたにも関わらず、新興宗教をキッカケとした罅により粉々に打ち砕かれてしまった。おそらく失った信頼は二度とは元には戻らないし、誰にも元には戻せない。 ここまでようやく気が滅入った理由が分かってきました。これは互いに認識は違えど友情を共有していたにも関わらず、誰にも救えない話なんですね。 非常に重い話です。 それでも読む価値は絶対にある話です。
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たぬ美氏こんばんは(*・ω・)ノ レビューありがとうございますm(*_ _)m そうですね、男女の仲に例えるなら熟年離婚くらいの重さがあります。 読み取りはそれで間違っていませんぞ|・ω・) しっかりと伝わって良かったです。 “君”に曲がりなりにも友情の心があったと“僕”は気づいていたから、彼は黙って去らずに手紙を置いていきました。 手紙の文中には愛憎的な表現も見られるけど、“君”がこれから先を生きる上で重要な情報も多分に含んで書いています。 そして最後には具体的な課題にして出して終わっています。 実はただの決別宣言ではないところが、この小説のミソなんですね|ω・) もう一度読む

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