(応援)大好きな小説で、もう何度も読み返しています。 ストーリーは、主人公の福田睦月という女の子が普通の女子高生として現代を生きつつ、夢の中では新撰組の救護班として生きる、という斬新なものです。 冒頭は土方歳三最期の地である函館でのシーンから始まり、その惨憺たる様子、主人公の心情に胸が締め付けられ、一気に引き込まれます。 お話は文久三年春から、主人公の回想という形から始まり、一気に時を進めるようなこともなく、新撰組(壬生浪士組)発足後からの毎日を丁寧に描いています。 また、他の新撰組小説では描かれないマイナーな隊士たち(実在の人物)が多く出てくるのも、この小説の魅力です。 中でも主人公と深く関わることになる、井上新左衛門と馬越三郎は、それぞれ個性的でとても魅力的なキャラクターです。 優しくて一見穏やかに見えるけれど、武士として私心を捨てて生きてきたため、時折冷淡になってしまう井上さんと、町人出身で、主人公と価値観が似ている女好きで少し変態、でも根は一途で優しい馬越さん。 この二人とのやり取りに、毎度きゅんきゅんさせられてしまいます。 他にも個性的なキャラクターがたくさん登場し、私は魅力的なキャラクター達がこの小説の最大の魅力だと思っています。 共に協力し、時折ぶつかり合い、傷付きながらも前に進んでいく彼らの生き様に、強く惹かれます。 続編もあり、いつも更新を楽しみにして読んでいます。 幕末という動乱の時代を、彼らがこれからどう生きていくのか、とても気になります。 色々と好き勝手に語らせて頂きましたが、新撰組、幕末好きの方は勿論、そうでない方にも、是非一度目を通して頂きたい、そんな小説です。
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