「微笑み」という本来柔らかな印象を持つ単語をここまで悪辣な装置として使えてしまったあたり、見事に大人向けの童話である、と思いました。 純粋な気持ちを持ちつつも我知らず壊れていく姫の様子が「微笑み」と「カラス」を通して分かりやすく描かれています。 カラスと鳩の描写はともすればくどさに繋がりかねない丁寧な表現ですが、童話の体裁がそれをうまくカバーしてコンパクトながら非常にまとまりのいい作品に仕上がっていると感じました。 重たい「教訓」を軽いテイストで運ぶあたり、筆のうまさがうかがえます。 できることならもう少し長めの中編で王様や兄妹姫たちとの関係をじっくり書き記した小説にしていただいても面白そうかなと思います。 読みやすさを残した大人向けダーク系童話として評価致します。
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レビューへのお礼が遅れてしまい、どうも申し訳ありませんでした。ありがとうございます! 微笑みについて「悪辣な装置」とは非常に的を射ていて驚きました。そうです。一言で表すに、これほど的確な表現はありません。 ひろちんさんも、アルガさんのレビューに舌を巻いていましたよ! 凄い人だ、と。 良い縁に報いれば、また良縁に恵まれるものですね。これからも、よろしくお願いいたします!
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峯みるとさま こちらこそ貴重なお時間をお返事にさいていただきありがとうございます。 通りすがりの童話好きな人与那国です(笑) お友達に誘われてこの童話イベントの存在を知り執筆してる途中で、まずは他の方々の読みたい! と読み始めた結果、ならば感想を書かねば! となりまして現在に至ります。 なんか偉そうにレビューしてすみませんでしたっ。それなのにお褒めいただいて恐縮しきりです。 ありがとうございます。 今後ともお見かけの際はどうぞよろしくお願い申し上げます。

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