藤白 圭

人は臆病なものであり、罪悪感があればあるほど猜疑心や思い込みが強くなる。 罪を犯した者の中で、こういった人間らしさがあるからこそ、再び、その罪を隠そうと同じ罪を重ねようとする。 これこそが負の連鎖。 リクシリーズの中でも、今回は、この負の連鎖を絶ちきる強さと優しさを見た気がしました。 そして、リクがずっと背負ってきた疑いも、真実を追求しないことで、幸せになれ、前向きになれる。 ずっと縛られ続けてきた「疑惑」に終止符をうてたのも、リクの成長であり、彼を取り巻く環境の変化によるものなんだろうなぁと思いました。 世の中、白黒はっきりつけるだけでなく、グレーであることも必要。 この曖昧さこそが、張りつめた糸を弛めて、しなやかに社会を渡る術なのかもしれません。 (リクにとっては、玉ちゃんこそが、その弛め役なのかも(笑)) サスペンスであり、ヒューマンドラマでもあるリクシリーズ。 まだまだ続く謎と彼らの成長に胸がドキドキワクワクです。
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快紗瑠さん!! なんと、第2章にもこんなに素敵なレビューを! 嬉しすぎます(;_;) そして、書いた本人も思わず読みたくなる様な紹介文。 ああ~、ここまで深く読み込んでくださって、感激です>< 臆病ゆえに罪を犯し、その罪で更に泥沼にはまってしまう男。 人間の弱くて愚かな部分を、リクの過去の物語に重ねて、描いてみました。 (読者様にSと罵られるのを覚悟で・爆) >世の中、白黒はっきりつけるだけでなく、グレーであることも必要。 >この曖昧さこそが、張りつめた糸を弛めて、しなやかに社会を渡る術なのかもしれません。 ↑そうなんですよね。 真実は、必ずしも人を幸せにするとは限らないのかもしれない。

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