藤白 圭

思春期の多感な年頃。 その不安定さを上手く描いてある作品だなぁ~と思いました。 頑張り過ぎな主人公。 色々なものを小さな体の中に抱え込んで、葛藤して、悩んで…… いっぱいいっぱいになった時に不思議な出会いが訪れる。 メンタル心理カウンセリング等ではこういった状況では、まず、「受容」してあげる。 まさに、「不思議な鯉」が柔らかく発した言葉のように。 でも、彼女は強い。 彼女は聡明だ。 自分の意志や自分の未来をしっかりと見据えている。 誰しもが持つ、心の奥深くにある「強さ」を引き出してくれる物語。 優しくもたおやかに紡がれる文章が心地よく、そして、「鯉」が「恋」に発展するのも近いのかも……と、思わず頬が緩んでしまう素敵な作品でした。
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わわ、快紗瑠さんレビューありがとうございます! しかも、深層心理の面まで深く読み込んでくださりありがとうございます(^_^) そうですね、この時期ってとても多くの情報が心と身体の中を行き交う時期だと思いまして、その情報と現実のギャップに悩まされる時期でもあります。 僕自身、ただいま教職課程を学んでいる身で、こっそりと教育心理学的な視点から、受容やアイデンティティ拡散の問題について少し探ってみました。 モラトリアムと言われている日本で暮らす若者の現状は、実はしっかりとしたモラトリアム状態ではないと思います。 常にこの不安定な社会に疑問を持ち、自らの目で見て、自らの耳で聞いて、自らの足で

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