_____冒険とは、一日一日と日を静かに過ごすことだ。 誰かがそう言ったのだ。 プラハのカフカだったと思う。 人はそれぞれの場所にいて、それぞれに、世に知られない、一人の冒険家のように生きなければならないと。 けれども、一日一日が冒険なら、人の一生の、途方もない冒険には、いったいどれだけ、じぶんを支えられる、ことばがあれば足りるだろう_____ 昨年、拝読した「たけねこ」は、可愛らしいタイトルとのギャップに驚いて、これが丹一さんの世界なのかと思い知らされました。 そして、さらに驚かされた今作。 詩的な表現が綴られていくので、読者は、霧の深い竹藪へと誘い込まれる感覚に陥るでしょう。 主人公が迷い込んだ竹藪で見たものも、謎に包まれています。 足元がおぼつかない中で、私達は目にするのです。 丹一さんの世界を。 悩み多き主人公が希望の光を掴む話? そう期待させておいて、そうはさせません。 単純な思い込みを剥ぎ取られることでしょう。 意地が悪い、いい意味でです。 冒険してます。 言葉の紡ぎも、世界の構築も。 やはり、尊敬してやみません。
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あめさん、感動のレビューありがとうございます。 「たけねこ」のアレンジした拙作、気に入ってもらえて嬉しいです。 家出という冒険で辿り着いた不思議の家。。。天井裏から観察する謎の男。 こんな設定で書いてみたかったんです。 冒険にお付き合いくださり、作者冥利に尽きます(ΦωΦ)アリガトー

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