二瀬幸三郎

二瀬幸三郎です。 拝読いたしました。 明治と昭和に挟まれた、短くも浪漫あふれる大正時代の恋物語を、祖母と祖父の思い出として、それを孫が聞き手となる形で物語る、心温まるストーリーです。 手の届かなかった〈思い人〉から離れることが出来ず、それ故、親の決めた婚約者に情を掛けるが出来ない夫、泰隆…… 単純に女好きというわけではなく、好きな人と添い遂げられない悔しさの捌け口として、浮気に走ったのでしょうか……時代とは家、これはこれで〈女の敵〉なんですけど…… 自棄になり、何人もの女の間をふらふらと迷うそんな夫の姿を、飛ぶ蝶に喩えながらも、嫉妬心を露わにすることなく、堪え忍ぶどころか、幼き頃より慕い続ける三千代…… その思いを押し花と共に、そっとアルバムにしまい込む。それでも、僅かな希望として、自らも蝶として、夫の側に寄り添わせながら…… 夫が身を寄せる女達を花に例えながらも、敢えて自身を[動けない]花とせず、[飛び回る蝶]にしたのは、「夫が何処に行っても、自分は着いて、寄り添い続ける」という決意の表われと感じました。 現代の価値観ではあり得ないし、認めるべきではないとは思いますが、当時なら、〈妻(おんな)の鑑〉と云われるのでしょうか…… しかし、そんな彼女だからこそ、最後には泰隆もその魅力に気付いたのでしょう。 それを詩的な表現で、美しく書かれております。 センスも素晴らしい…… 自身の執筆も忘れて読んでおりました♪ これからも、執筆、頑張ってくださいです♪ それでは
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レビュー有り難う御座います。 ビックリしました。感激です。 そのうちに大正ロマン物を描いてみたくて、その準備体操として書いてみました。しかし、ひっそりと他に紛れてアップしたせいか、閲覧がほとんど無くて寂しい思いをしておりました(笑) 身に余る御言葉、恐縮です。 有り難う御座います<(_ _)>
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