更新のたび少しずつ読ませていただきました。めくるページが完結まで至り、余韻に浸りつつレビューを書かせていただきたいと思います。 とある書店が店じまいする記事を目にした男性が、急いで閉店間際のその店に駆けつけるところから物語ははじまります。 男性は久しくその書店を利用していないのですが、開店当時から足繁く通った思い出があり、その中心には書店の娘さんである若い女性店員の存在がありました。 特別な好意、淡い憧れ……彼女への思慕は成長とともにはっきりしたものになるのですが、彼はその想いを口にすることなく書店から遠ざかることになるのです。 一方、後半は彼の幼なじみの少女の視点で、物語が語られていきます。 ひりひりするような、思春期特有のむき出しの感情が語られていき、彼女の幼なじみに向ける想いが切なく、ついに起こした行動によって恋敵である書店員とのやり取りがはじまる……この一連の流れがとてもナチュラルで、一気に惹き込まれました。 書店員さんとの会話や、彼女が紹介してくれる本によって、二人はそれぞれ成長して変わっていきます。 その過程を丁寧に描いて、やがてラスト……この展開でここに最後を持ってくるのか!と感嘆してしまいました。きれいに収束して物語が閉じる形が本当に見事です。 書店員さんとの出会い、そして別れ……だけどきっとまたこの縁は続いていくのだろうなと思わせる素敵な作品でした!
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>黒谷丹鵺さん お読みいただき、また丁寧に読みこんでいただいて、ありがとうございます! 男性と女性、別視点での物語構成は頭をひねったところでもあるので、そこを褒めていただけたのが嬉しいです。 最初は、男性が書店に別れを告げる話が主体だったのですが、別視点で少女の内面を書いている内に、ボリューム的にはそちらが主体になった経緯があります。 思春期って、言いたいのに言えない想いや、自分でも想像できない行動をしてしまうなど、なかなか難しい時期ですよね。 ですので、その過程が丁寧と言っていただけたことは、この作品を書いてよかったなと感じるところでもあります。 重ねて、お読みいただき、ありがとうご
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つたないレビューで失礼しました。 心情描写が素晴らしくて、どんどん惹き込まれましたよ。少年は少年らしく、少女は少女らしく描き分けられてるのがすごいなと。 これからの作品も楽しみにしてます!
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