父親×息子or娘、母親×息子or娘ものなら、父親×息子バージョンが一番好みだ。 子どもが小学校中学年ぐらいまでのシチュだとなおいい。 つまり、この作品は自分的にど真ん中なのである。楽しく読めないはずがないではないか。 子どもというのは総じて、大人が思っているよりおとなびていてるもの。 しかし、望んだわけでもないのに、何らかの事情で大人にならざるを得なかった子どもたちというのもいて、彼らは彼らなりにいろいろ考え、日々世界と対峙している。 自分を取り巻く環境はいたって普通なんだと、“普通”を強調する主人公の武司は小学三年生。 母親とは幼い頃に死別しているため、父親と二人暮らしだ。 その環境は決して“普通”ではない。 それゆえ武司は、自分が手を伸ばせば届く範囲を“普通”の基準にすることで、足りないものを補っているようにも思える(彼はそんなことを意識してはいないだろうが)。 健気だ。 おふろで父親の同窓会や秘めたる想いを気にするあたりは、マセてるけど感受性豊かで優しく、そして少し生意気でもある。読んでいると自然とにんまりしてしまう。 さらに、とある勝負でクラスメイトに一泡吹かせようと画策し、年頃の男の子らしい対抗心をものぞかせる。子どもがじつに表情豊かに描けていて、著者の本領発揮と言ったところである。 ひょんな偶然から、武司は父親の想い人に出会うのだが、この二人のやり取りも微笑ましくて楽しい。 武司が叔父さんから貰ったお年玉で買った“あれ”とは果たしてーー。 ほのぼのした空気で優しく心を包んでくれる、珠玉のハートフルショートストーリー。
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ことりはねさーん(*゚∀゚*) 素敵なレビューをありがとうございます! この度もレビューの素晴らしさに恐縮しました!なんですかね、この、予告が一番良かった!!みたいになりません?笑。それほど、丁寧で素敵なレビューでした(〃ω〃) 武司はおませさんで、早いうちから余計な大人っぽさも持っていますが、リアルで可愛い小3男子に描けたかなぁと思います(*^_^*)ことりはねさんのペコメも楽しくて、一番好きなのは、デートだよ←ですね笑。書いてからしばらく経ちましたが、読み返してみて良かったなーと思えました(〃ω〃)ただ、誤字脱字が酷い事も気がついてしまった笑。時間をみて直そうと思います!! ことりはね
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>予告が一番良かった!!←マユミさんのこの返しが秀逸過ぎて、呑んでいた紅茶吹きそうになりました(笑) 毎度毎度妄想炸裂ですみません。 父と息子を描いた作品が好き過ぎて、斜め上な読み方をしちゃったりしてないか心配でした。 お父さんと弥生さんの恋、全力応援したいですね。武司の初恋も……。 余談ですが、父子ものをここまで好きになったのは、ウィリアム・サローヤンという昔の作家の作品『パパ、ユーアークレイジー』の影響大です。ママと娘バージョンもあるのですが、残念ながら現在はどちらも絶版です。 サローヤンの作品はもしかしたらマユミさん好みかもしれないので、外文アレルギーじゃなければ(笑)、新訳で出て
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