藤島 紫

ダムに沈む村、そこに住んでいた人々のために この桜を残したい――そう思う人々の心は、 桜にも届いたのでしょう…… そこに根付いている木を移動する事は、とても難しいそうです。 何年もかけ、根切りをし根回しをして、やっと、植樹ができる状態にしても いざ植樹をしたら枯れてしまう……そんなことはよくあると聞きます。 ましてや、桜です。 「桜伐る馬鹿梅伐らぬ馬鹿」と申します。 その桜を、移植し、再び花を咲かせる。 これは、本当に気が遠くなるほど難しいことで、また奇跡的なことです。 たくさんの人の気持ちが、桜が再び生きる力になったに違いありません。 温かいお話と、 作者さんの温かなお気持ちに触れ、 胸が温かくなり、とても幸せな時を過ごすことができました。 素敵なお話です。
1件

この投稿に対するコメントはありません