うりぴぃ

幼なじみの三人――。ヒロインの側に当たり前にいた二人の男子。 思春期を迎えて変化せざるを得ない関係性。 この設定に王道の三角関係ラブストーリーを予想して読み始めると、全く違う世界にはまり込みます。 切なくて、苦しい一途な想い。その思念の強さに圧倒されて突き動かされるように頁を追いかけました。 十代の恋は淡くて軽いからこそ永く胸に残るものですが、ここで出会う恋情はそんな甘酸っぱい初恋の想いではありません。 囚われて雁字搦めにされるひたすら苦しい情念の行方、それだけで物語が進んでいきます。 せれど、心が血を流しているような凄まじい痛みとは裏腹に、作品世界に漂う空気は静謐で清々しく、優しい気持ちになれるのが不思議です。 主役三人とその周囲の人たちは高校生ですが、皆、他人の心を推し量り共感できる繊細さを持っています。 利己的な欲望で他人を傷つける人が一人も登場しない。それなのに、目が離せないストーリーが展開されるのです。 普段、学園ものは読まない大人の読者の方々にも是非御薦めしたい恋愛小説です。
1件・2件
素敵なレビューありがとうございました! 作品を通して、書きたかったことが伝わっていて、そしてそれを文字として感想として頂けたことが本当に嬉しいです。 うまい言葉は見つかりませんが、本当に、嬉しかったです。 最後までお読みいただきありがとうございました。
1件1件
コメントありがとうございます。 長い連載、お疲れさまでした。 レビューは、まだこの作品を読んでいない方に興味をもって頂けるようにネタバレにならないように留意して記しました。(それでも、まだネタバレになっていたらご指摘ください。ネタバレ設定に替えます。) それゆえ、作品の感想としては充分に言及できず、申し訳ありません。 レビューを書きながら、ふと思ったのですが、快は『嵐が丘』のヒースクリフのアンチテーゼでしょうか……。 強くて深い想いが報われるとは限らないし、持て余すほどの愛が、淡くて儚い恋より尊いとも云えない。 自己完結できない情動に苦しみあがくからこそ、他者の痛みに敏感になる…… 様々
1件

/1ページ

1件