うむ。重厚な内容と高度な描写力と表現。どれをとってもエブリスタの中ではかなり上手い方だ。 武装中学生にしろ、この作品にしろ、これほどまでならば普通のホラーでもいけそうな気もするが……ふむ、ファンタジー&ホラーでハーフということか。一度で二度美味しいというやつかな。 ホラーの方は展開が異常すぎるような気がするが、今日のホラー映画のような勘違いをしないように言っておくと、グロい=怖い、ではない。 どれほどの描写があろうと、ここを間違えると致命的だ。端から見ると同じような描写と展開が続いているから注意が必要になる。 それと描写ばかりで話の進み具合が遅いように感じるな。ホラーもファンタジーも時にはスピードも必要だ。 加えて「笑い」が少ない。 こういったサバイバルはシリアスで真剣味があるものが常だが、そこに笑いが加わると際立つ。「こんな状況で何でこんなに余裕なんだ」と読者に思わせることができれば上々だ。 しかしカッターであそこまでできるものか?企業秘密(おとなのじじょう)というなら仕方ないが、せめて鋏を使うべきかもな。 物語も五百ページ近く。そろそろ二つの世界の共通点を、僅かでいいのでちらつかせることをお勧めする。
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