小松菜 雅楽

シュガーソングよ、この耳止まれ
歌が聞こえた。 僕はこの歌が大好きだ。 ある日はしっとりとしたセレナーデ。 ある日はアップテンポなラブソング。 そして、今日はダウナーなバラード。 …いや、レクイエム? 徐々にフェードアウト… いつもの歌を聴かせてよ。 心地よく響くあの声が、 上機嫌歌うあなたが好きなんだ。 おすわりなんてしてられない。 ハウスなんて冗談じゃない。 お日様みたいな、とびっきり明るい恋の歌。 口ずさめないのなら、 この好きだって気持ち、ちゃんと伝わるまで側にいるよ。 ーーーーーーーーーー セイレーンはその歌声で多くの人を魅了する。魅了された人間の末路はあらすじの通り。 その誘惑に耳を傾けない様に、多くの者は耳栓をする。普通の人なら。 しかしかの英雄、オデュッセウスはあろうことかセイレーンの歌を聞きたくて仕方がないため、船員に自分をマストに強く縛り付ける様に命じたという。やがてセイレーンの歌声が聞こえると、彼は彼女の元へ行こうと縛られる縄の中身悶えていたという… 要するに。 一言で言うとフェチです。声フェチなのです。 フェチズムとは形は様々ですが、とどのつまり信仰です。理屈抜きのラブコールなのです。 仔犬君はヒロインのことが好きでたまりません。 それはもう落ち着きなく、遊んでとせがんで来るほどに。 ヒロインは自らのことをチョロイ女だと度々言い聞かせていますが、その通りです。誰が見てもベタベタなチョロインです。 それはもう見ているこっちが恥ずかしくなるほどに。 一見軽くてコテコテなお二人。 お互いのことを軽い人だなと思ってしまう男女。 だけど、ありのままの自分を受け入れることができるチョロさがあるからこそ、私達が可愛い犬と隔たりなく馴染める様に、お互いをすんなりと受け入れることができるのだと思います。 チョロイ歌姫と仔犬な王子様。 軽いけれどどこまでも正直な、二人の恋の散歩道。 どうぞ、お日様の様な暖かい眼差しで見守ってあげて下さい。 最後に一つ。本作のキャラに伝えたいことが。 イケメン課長様。何の事だか分からんだろうが、あんた漢の中の漢だよ。 ヒロインとどういう関係なのかは知らないが、貴方の存在は偉大すぎた。 とばっちりとはいえ、同じ男として敬意を表する。 …泣いたっていいんだぜ? 肩貸してやるよ。
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小松菜さま!閲覧、完読、感想まで、有難うございました( ;∀;) 小松菜さまのレビューはもう、もう……まるで一つの作品のようです。゚(゚´ω`゚)゚。←しかも本編よりずっと素晴らしい 2週間でだだっと駆け抜けましたが、楽しんでいただけたなら嬉しいです(*´◒`*) 男性から見たらかの物語はどんな風に映るんだろう…といつもスターを頂くたびに思っておりました(^^) そしてそして、イケメン課長へのメッセージありがとうございます(^^) 文字数の制約の中でチラッとしか出せなかった課長もこれで報われることでしょう(笑
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読んでどう思ったかって、そりゃぁもう枕を何回殴り倒したことか(笑) やっぱりイケメンは正義なのですね。絶対真理なジャスティスなのですね。 同じ星の元に産まれて、どうしてここまで差が開くのか…猛反省。 チョロインもやはりいいですね。 巷じゃやんや言われてますが、男目線での希望がギュッと詰まってる女子。仔犬君じゃ無くても手をつけること確実でしょう。 イケメン課長は後日ヒロインから直接感謝されようものなら、十中八九この世を呪うでしょうね(笑) 意中かどうかとか関係なく、ひきつり笑いでヨカッタネという姿が目に浮かびます。 哀れな課長目線での後日談、および救済劇ができる日を心待ちにしております。
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