ウィザード

これぞ人狼ゲーム
 ※ネタバレを含みます  まるでお手本のような人狼作品。  孤児院の子供たちが金持ちの道楽の為に命懸けの人狼ゲームに参加させられるという、理不尽さが堪らない。社会的地位の低い人間を集めてデスゲームを強制するという展開に、後味の悪さとともにきちんと説得力を持たせている点は見事。  15人のうち人外は4人と少なく、配役は村人側に有利だったが、2日目の狂人のファインプレーに加え、人狼が冷徹に仲間を切り捨てたことで、人狼のペースに傾いていく。  探偵役が犯人だったという落ちも、まともな倫理観が最後には吹き飛んでしまっていることも震える。ただそうすると、4日目の「もし狂人が人狼に村人判定を出していたら……」等の叙述が、白々しいを通り越して不自然に移ってしまい、どんでん返しというよりは後出しじゃんけんのように感じられてしまったのが残念。ツッキーは何も、脳内でまで嘘を吐く必要はなかったのだから。  また、各章冒頭に必ずキャッチが入るが、同じ文言を何度も見せられるくらいなら、そこに占い結果と霊能結果をまとめておいて貰えたら、なお読み易かったように思う。
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気付くのが遅れてしまい、申し訳ありません。ですが、あまりにも嬉しくてどうしても返信させて頂きたいです。 ウィザードさん、感想ありがとうございます。文章を読んでいて、ウィザードさんがとても丁寧に本作品を読んで下さったのだと伝わってきました。人狼が判明してからも、作品を読み返して下さったのですね。主人公の言動が白々しいを通り越してこれは不自然だ、とウィザードさんが感じている点に関しては、まさにその通りだと思います。主人公の人狼は"嘘"を吐きます。"嘘"は矛盾を生み、違和感や不自然さを作ります。この違和感、不自然さこそに人狼ゲームの醍醐味があると私は感じてい
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 私は三度の飯より人狼が好きで、人狼を題材にした物語を読むのも、同じくらいに好きなんです。  次回作にもぜひまた伺わせてください。
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