ともなり

魔術の様な文章!
辛辣な感想をという事でしたので僭越ながらシビアに書かせていただきます。 1ページ目から面食らいました。 細やかであるのに一切無駄のない描写、間延びさせない濃密な物語の流れ、次々移り変わる主人公の心情などなど、非の打ちどころがなくて舌を巻きました。ああそうか、こういうのを小説と言うのだと横面をはたかれた思いでした。 序盤の陰鬱な雰囲気から徐々に光が差して行く様な展開にも好感を持ちました。 連作の一作目だそうで、登場人物の紹介の意味合いが大きかったからかもしれませんが(多分)本編である料理の謎解きがあっさりしていた気がします。謎解きと言うより種明かしされた様な印象でした。 協力した結果それが明かされると言うのはこの上ない展開だと思いましたが、協力し合った実感みたいなものが個人的にもう少し欲しいなと思いました。
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丁寧な感想をありがとうございます。今作のようにお仕事小説を書く時は、仕事に希望を持てない主人公が様々な出来事を経て変わっていく過程を書くのが私の中でセオリーになっています。それに従った作品がともなり様を満足させられたようで良かったです。 謎解きについては修業不足の一言に尽きます。なかなか意外性のある答えを提示するのは難しいものですね。カレーの好みの問題は、訪問介護のクレーム事例に良く登場するので使ってみたかったのです。 今シリーズは残り五作を以て終了しています。全て完結しているので、興味があれば是非読んでみてください。 貴重なご意見ありがとうございました。
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