なぎの みや

子供の火遊びから業火へと
始めてこちらでレビューさせて頂きます。 『保険ゲーム』 何とも聞き慣れない言葉で、一見すると危なさとは無縁な頭脳ゲームのようにも聞こえますが……実際は学校による半公認(というか黙認)の吊し上げゲーム。実際に怪我人も出ており、本当に保険会社からの保険金も下りているようです。その危険なゲームを運営するのは―― 本作の主人公、ハルこと青山晴也くんは開始早々このゲームの被保険者となります。ですが彼は、とにかく折れない、負けない。危機的状況でも軽口を叩いて自らを追い込み冷静さを保とうとする様は、ハリウッド映画の主人公の様に頼もしく見えます。 加えてヒロインの、イクこと姫野郁恵ちゃん。彼女の天真爛漫な性格がまた、絶望的な状況でも意外と場違いではなく、何とかなってしまいそうに私達読者を安心させてくれるのです。 ネタバレではありませんが、当作品は結構過激な表現も含まれていると思います。ですが個人的には一世を風靡した某殺人ゲームよりは表現もソフトで、何より節操がある。前向きな主人公の姿勢も相まって、気分が沈む事無く一気に読み進めることが出来ました。 ファンタジータグの通り、後半は幻想的な要素が多く含まれていますね。主人公のハルくんは勿論の事、他サブキャラにも活躍の場面が与えられているところから作者様の視野の広さが垣間見えます。特に後半の裏ゲームでの彼ら彼女らの奮闘ぶりには心が躍りました。 それと個人的に感動したのは、良くも悪くも登場人物に容赦が無い所。どうしても著者というのは、作品と登場キャラに愛着を持ってしまい、中々酷い目に遭わせる事が出来ません(中には酷い目にしか遭わせない人もいますが)。ところが本作、劇中で男子だろうが女子だろうが容赦なく災難に巻き込まれます。男女平等です。それも先述のように無節操なものではなく、しっかりと理由があるもの。こういった作品全体を俯瞰できる力は見習わなければなと思いました。 色々書きましたが、決して短くない物語ですが一日で読み切ってしまう程面白かったです。 作者様には日頃からお世話になっておりまして、いつかお邪魔出来たら……と思っていたのですが、結局今回も逆に勉強させて頂きまたお世話になってしまいました。 ちょっと怖くて尻込みしたところもあったけど、大変楽しませて頂きました。ありがとうございました(^-^)
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素敵なレビューありがとうございます。書いた本人よりもこの作品を熟知している感じがして驚きました。(嫌味ではなく、本心ですよ。笑) 昔、殺し過ぎだよって言われた事あるけど、理由なるものはあるつもりです。 ハルとイクのキャラは今でも好きな作者より。
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こんばんはー(*・∀・*)v お返事ありがとうございます(o_ _)o)) いえいえ、熟知だなんて。でも、見当違いな事は書いていなかったようで安心しましたε-(´∀`*) 殺し過ぎꉂ(ˊᗜˋ*) 別の作品でですか? 私、劇中で登場人物が死んでしまうシーンはスパイスとしてあってもいいと思うんですけど、やっぱりそこに理由もそうだけど、キャラの「生」が見えるとすっごく説得力があると思うんです。 そういう意味では、スーパーハッカーの木村尚人くんの死に方は愛を感じられました(*´艸`) あー、こういう死に方をするのがこの子の生き様だったんだなーって(´ー`*)ウンウン 保険ゲーム、複数の続編は休載中

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