水谷遥

主人公がカッコいい
「オメガバース」という設定を始めて知りました。妊娠の概念を超SFで解決してしまうファンタジー性、三つ巴の相性が設定されている為、社会学、民俗学にも波及できそうな論理性、この二つがあればきっとミステリィにもできるでしょうね。単に「BL」という枠に留まらず、男性読者にも受け入れられる物語が書けそうで、未来性を感じる良設定ですね。  さて、とにかく主人公の野生感に目を奪われました。抑圧される環境の中で、いつでも牙を剥こうとギラつく言動が、紙面の枠から存分にはみ出しています。  こうした暴力的なキャラクターって、通常はサポートキャラに据えられている事が多いですよね。心情変化が書き辛い上に、主人公主動で物語を転がすのが難しいので、別のサポートキャラクターの配置が必要になり、登場人物が増加しています。  これらの難点を上手く回避し、十二分に主人公の魅力を引き出す事に成功していたと思います。  短編の性質も上手く噛み合わさっていて、「このキャラクターをガッツリ喋らせたいんだ!」という熱い意気込みが伝わってきます。  設定がしっかり作られているので、主人公の弾圧への不満も共感できるものがあり、「背中を押したくなる苛烈なキャラクター」という魅力がありました。
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「せいぜい巷のとは真逆もぎゃくなオメガバースを書いてやるゼ‼」と鼻息だけは荒く意気込んで書いた本作に、わざわざありがとうございます。 その反骨精神のカタマリが主人公の輝悧です。 タイトルから「カッコいい」と称して頂き、素直にうれしいです。 単なる親バ カです。 しかしながら上記の通りに横紙破り前提ですので、本作はレアケースとして位置付けて頂ければと思います。 この度は本当にありがとうございました<(_ _)> これからもどうぞよろしくお願い致します。

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