Regen

獣医師の名推理が光る「謎解きの妙」を堪能しました。
 サセッ クス・スパニエル。  猫派で、犬種の名前をほとんど知らない私は、まずは古典的手法を用い、図鑑で調べることにした。  写真を見ると、カールがかった長い被毛の耳が素敵な犬である。  ドクター伊月は、19世紀のイギリスで飼育されていたスパニエル犬は8種いたであろう、と本文に記している。  そう、ドクター伊月は、コナン・ドイルの書いた名探偵ホームズの作品の中から『サセ ックスの吸血鬼』に出てくる、足を引きずった犬―サセ ックス・スパニエル―の症状を「原書から詳しく読み解き、しかも驚くべき方法で該当の犬の診察を行い、病名を考察する」という、まことに希有で貴重なレポートを発表したのだ。恐らくは本邦初の試みに違いない。  ドクター伊月の、臨床の経験を積んだ専門家なればこその詳細な記述に、無知蒙昧なる私は何度唸らされたことだろう。  あのホームズの推理に、現代医学の粋を集めて正面から挑み、鮮やかなる見解を述べられたのだ。  これは推理好き、ホームズ好き、犬好き…いや、全人類が一生に一度は読むべき必読の考察といえよう! (*書き慣れない文体に、お目汚しの感想で申し訳ありません。毎日の連載で、少しずつ進められ、深まっていく考察に、さすがドクターは目の付け所が違う!と感じ入りながら、時に笑い、時に驚き、楽しく拝読しました。ありがとうございました。)
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Regenさん 私なんかには勿体無いレビューありがとうごいました! そして今更ですが、勝手にお名前を登場させてしまってすみませんでした。 このお話はいつかシャーロキアンクラブに入ったら投稿しようと構想していたものなので、Regenさんとのお話の中で思い出しその場でばばばっと書き進めてみました。 専門用語を使いつつ、なるべく伝わる様に書くというのは難しいですね。 日々の診察での説明もそうなのですが、独りよがりにならずに相手に伝える努力をする大切さというのがお話を書き始めて改めて実感できました。 結局ホームズには負けてしまいましたが、この事件のハイライトはやっぱり症例の情報を推理する場面かなって勝
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いえいえ、私ごときの名前を作中に出していただき、恐縮しつつも嬉しゅうございました。 シャーロキアンクラブに入会されたら、そちらの会誌などにも掲載されるのですね。素敵です!(昔、日本?英国?米国?のクラブに入会する条件として、ホームズに関する小論文を提出すること、と聞いたことがあるような気がするのですが、記憶違いかも…思い出して曖昧なことを書いてしまいました。すみません。) 伊月さまの書かれる文章は、知的でありながらわかりやすく、ユーモアも散りばめられているのが素晴らしいです。 そういえば、先程、寧衣良ちゃんのお話が完結したという通知が…週末、楽しみに、読みに参ります。

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