よんど

書きたくても書けない。何度も読みたくなる素敵な話です
はじめまして。nik(様とお呼びしても良いでしょうか…)の作品を初めて拝見させて頂いた者です。気になるタイトルでしたので、ちまちまこれから読ませて頂こうと思っていたのですが、ページを捲る手が止まらず、あっという間に読み終えてしまいました。私の大好きな切ない×執着モノで、もう本当に素敵な話でした。主人公の夏樹が恋人である一路が事故による後遺症で忘れられてしまうという、いきなり精神的にハードな展開だったので読み進めるのが少々辛かったですが、この先も暫く胸が締め付けられました。忘れてしまっている一路には罪が無いので簡単に責める事が出来ない夏樹の心情を察すると涙が出ました。一路の周りの人物による呪いの様な言葉達や一路の変わらない優しさが夏樹の心を痛むつけていくみたいで…この辺りの心理や情景描写の描き方が本当にお上手で、大変読み易く、内容も共感の嵐でした。倉敷が本当に良い奴で…夏樹を心配する彼に一路が軽く嫉妬するシーン、好きでした。夏樹にとって倉敷も大切な存在の一人、彼の人物像も惹かれるものでした。記憶を失っても夏樹を目で追いかけてしまう一路の内心の声に、もう涙が止まりませんでした。忘れていても、まるで既に染みついていたかの様に彼に惹かれる運命…そんな彼が「君を知りたい」という一心で問い掛ける所は切ないと同時にほっこり心が暖かくなりました。知っていく内に、夏樹は過去の自分を見ているのではないかと不安に煽られる一路の荒ぶるシーンも印象的でした。過去と現在の葛藤の描写の書き方が本当にお上手で、ハラハラしたり切なくなったり、色んな気持ちが押し寄せ、読み進める手が止まりませんでした。その後の夏樹の決断や彼を直向きに待ち続ける一路、そしてそんな彼等を見守りながらも支援してくれた倉敷…彼等の全てが愛おしくて仕方なかったです。 切ない作品を書くのが好きですが、私にはこんな風に読み手の心を動かす文章が未だ書けないので尊敬します。胸が締め付けられる感覚が好きで、この様な系統を好みますが、まさか小説で泣く日が来るとは思いませんでした。拙いし無駄に長くなってしまいましたが、本当に、言葉だけでは伝え切れない素敵な作品です。その後の話も、余韻がある内に拝見させて頂きます。改めまして胸が暖かくなる話を紡いで下さり、有難う御座いました。これからも、ずっと応援しています。
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4°様はじめまして! まさか書き手様からこのような手厚いご感想を頂けるなんて、感激のあまり涙が滲み出て枕を濡らしました。 処女作で完結まで初めて導けたこのお話は特に思い入れのあるものなので、夏樹達と一緒にストーリーを駆け抜けてくださって本当に嬉しかったです。実はペコメを頂いた時からこっそり頑張れ!と応援しつつ見守っていたのですよ(笑) この子達のお話の構想は書き始めるずっと前から温めていたものでして、書き始めてからはページを重ねるごとに胸を締め付けられ泣きながら綴っていたのも今では良い思い出です。 4°様のような読み手様がいるからこそ鼓舞されつつ書き上げた"君を待つ"。
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