暗いトンネルを寄り添い続けたジョジー
バブル崩壊後に父を亡くしたその後の暮らしの厳しさや、ぬいぐるみが喋るという幻覚、願っても叶うことのなかった家族との思い出から、ナオの抱える心の病を描かれていく。たくさんの暗喩を複雑な構成のなかで間接的に描き出すのはさすがでした。 誰にも気づかれず静かに病んでいったナオを、自己投影のジョジーが慰め、ナオの未来がついに明るく照らされた後は、そっと消えていく。それでもなお、不思議な案内状の差出人は不明のまま……。ジョジーはきっといたのでしょう。扉の陰からこっそりと、ふふっと微笑むジョジーの顔が浮かぶようなラストに心があたたかくなりました^ ^
1件

この投稿に対するコメントはありません