おと

超ネタバレなので、読んでない人は見ないでください
先程レビューして、想像力が足りなくてこの先がわからないと書いたんですけど、足りない頭フルで働かせてめちゃめちゃ考えました。作品を読み終わった方と共有したくて書かせていただきます。 考察① 最後、通報を受けて、家に置いてきたスマホの中身を調べられたことにより、笹尾は(教頭と校長も)逮捕されたかやっぱり自首したのだと思います。 それを受けて、「復讐者は、己の復讐の代償と心中をする」というのは、笹尾に対する「復讐者」である詩が、「己の復讐の代償」である子供と一緒に心中をした、ってことでしょうか。 考察② もしくは、ニュースを見たことにより、晶に対する「復讐者」である笹尾が、「己の復讐の代償」である詩と一緒に心中したのか。 ①でも②でも、結局詩ちゃんは自殺してしまったことになるので、悲しい結末だな、、と思いました。 そして、感想の追記。 この話で1番悪いのは、詩の母親かなと。母親があんなにならなければ、父親の言葉のときに切り替えて一緒に前を向いて、詩のことをちゃんと考えられれば、詩は復讐を誓い続けたまま高校生になることもなかったんじゃないかなと思います。結局異常な愛の求め方をするようになってしまったのは、母親からまともに愛を与えられなかったからかなと。 でも、私がそう思うのは、まだ私が子供で(といってもハタチは過ぎたが(汗))、母親の無敵さを信じているからで、親も1人の人間だということを頭ではわかっていてもちゃんと感覚では理解できていないからなのかなと思います。母親だって心が折れてしまうことはもちろんあるだろうし。でも詩ちゃんがああなってしまったのはそこが原因かなと。 「いじめは犯罪だ」とかは最近よく聞くようになったけど、人の心を傷つけることが、どれほどの人間を狂わすのか。流石に詩ちゃんみたいに性に奔放になったり、笹尾みたいに生徒の詩を求めるようになったり、そもそも笹尾と詩のような関係の2人が出会ったり、最後には恋人(?)のようになったり、ということは小説の中のお話と思いますが、それに近い悲劇は現実でも起こりうるのだと思います。詩の家族の崩壊や、笹尾の精神安定剤やタバコへの依存、詩の物語の最初から危ない精神状況、その辺は現実世界でもぜんっぜんあり得る話。そして方向は違くても、それ以上の悲劇も起こりうるなぁと。 長々と失礼いたしました。素晴らしい作品をありがとうございました。
1件

この投稿に対するコメントはありません