夢みる少女はままならない
 一国の王、少女アウレリア。齢十七の賢王は持病を持ち、それは女性として人間としての生き様にままならぬ障壁となっていました。  彼女に仕える騎士ゼキ。賢王たる少女にとっての礎であり夢でもある彼の存在は作品の中で最後まで揺るがず、秘めてなお漏れ出ている感情が実に微笑ましいものでした。  そこに「魔女」を加えたメインとも言える三人の、『力を持ち、それでも純んでいる想いの無邪気さといじらしさ』が、この物語の読みどころなのではないかと思いました。  それぞれに、悶える程の大切な想いは一様にままならない。それに対して逸脱しない決意や、ギリギリのところで僅かに見せるキュートさ(この表現は陳腐かもしれない)が、読者の心を突ついたと思います。とってもいじらしい!  世界観のしっかりあるファンタジーで、設定と構成はとにかく重厚。おそらくこの世界の「安定期」の数日を切り抜きのように描いた本作は、だからこその壮大さと人物たちの想いの細やかな「夢」を際立たせていたと思いました。  すごい好きです。このお話。  特に騎士ゼキは、キャラとして大好きw  こういうお話の堅物で朴訥で従順なイケメンは、ファンタジー小説に必須だと思う。惹かれました! 勇猛な姿とデレと拗ねる様子は、私の夢に出てきそうですw  とっても面白かったです。  基本短編読みですが、毎日これを読み進めるのが楽しくて仕方なかったです。素敵な読書時間を、ありがとうございました!
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トコさん、素晴らしいレビューをありがとうございます!😭✨ 星の数ほどあるエブリスタ作品の中から、まさか短編でもないこの作品をトコさんにお読み頂けたなんて……。しかも毎日スターやスタンプが届き、大切に読んでくださっているのがひしひしと伝わっておりました😭🙏 「力を持ち、それでも純んでいる想いの無邪気さといじらしさ」……! なんという素敵な見方なのでしょうか。この構造には自分では気づいていませんでした……が、あまりにも良すぎるので宣伝文句というか、このお話のメインテーマにしたすぎます……!💘 全員基本的に真顔で振る舞いつつも、ちょいちょい冗談だったり、(死語かもですが)萌え要素が入るような雰囲気
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