同い年の頃の自分が読んだら、ただ嫉妬する
タイトルの通り、これを10代が描いたのかと胸倉掴まれる小説です。改めて、筆力に年齢は関係ないということを著者のトコさんは軽々と私達に見せつけてくれます! 『水泡にキス』と言葉遊びのタイトルからして唆るのですが、これが終局で効いてきます、強烈なパンチをお見舞いされます。映像やマンガなどではなく、文章でしか出来ない表現を二重で打ってくるという……著者様が意識されたのか分かりませんが、これは確実に純文学作品だと私は思います。 倦怠期の若いカップル二組が○○するという過激なストーリーですが、主人公が恋人の持つ無垢さに苛立つ描写に焦点を絞られているのが、やはり小説ならではの筆でした。 それこそ60,70年代のデカダンな小説や映画に漂う不穏さに似て、その普遍的な人間の性に読む側はどうにも胸を描き毟られる想いです……。 いやはや、トコちゃん参りました!!
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めっちゃ褒めていただけて恐縮しつつも、すごい嬉しくなりました。ほんとにありがとございますっ!嬉 タイトルから触れていただけたのはめちゃめちゃ嬉しい。今回拘った部分のひとつで、「水」と「嫉妬」のイメージからあまりポジティブな意味ではない故事成語に結び付いた自分の発見にひとり沸いてましたw 正直言って、タイトルからのイメージで物語が象られたところが今回はあり、必然的に物語のそこここに、そしてクライマックスに効かせられた存在感というのは物凄い大きかったと思ってます。 それと、「純文学」と捉えていただいて歓喜ですw とにかく描写、比喩に全振りしたと言っても過言ではない、というのは過言かもしれませんが

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