鬼容章

人間もアンドロイドも不器用な生き方です。
象徴となる空のラムネ瓶に入ったビー玉。 人間の心はもろくガラスのようだと博士が言ったようです。 ガレキの山、スラムに住む少年は、砕けた機械の欠片ですら美しいと言います。 そして好きな場所だから、ここに住んでいるとも言います。 なんだか、逃避行をしてきたアンドロイドの少女の心境が類推できてきます。 そして、最後の手紙で、アンドロイドの少女は少年へ告白しました。 人間らしい不器用な生き方をする少年、とアンドロイドらしい不器用な生き方をした少女。 愛情よりも友情に傾く短い逃避行。 このお話の通りです。もろく繊細なものを私は美しいと感じます。
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