「あぁ!1頁目……」と後から唸る小説
 芸人に憧れを持つ主人公と、突如現れ主人公から「人気者」のポジションを奪った転校生の二人が、「笑い」という渦中に潜んだ蕾を芽吹かせるまでを描いた青春短編小説。  冒頭の1頁目が強く効いている構成。  物語の奥に秘めている精神的な暗い部分を痛々しい程に描いた展開は、クリティカルに深層的な部分の闇を明かされる場面の衝撃度を強くさせるもので、「あぁ!1頁目……」と唸ってしまいました。  詳らかに晒されたものが嫉妬や憎悪、焦燥感であり、だからこそ終盤そうしてようやく見えた美しさと逞しさがとても澄んでいて、爽やかな読後感をいただきました。ねじ田を含めた「キャラ立ち」があり、共感と感情移入と没入が出来る上質な人間ドラマだと思います。  名作です。素敵な物語、ありがとうございました!
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トコさん、レビューありがとうございます。 一ページ目はネタバレにならないよう伏線を張るのに頭を悩ませたので、褒めていただけて報われる思いです。 成宮やねじ田の言葉によってあの頃のマシューが救われ、親の都合や周囲の人間の悪巧みに振り回されてきた渦中の二人が自分たちの力で逞しい花を咲かせるという展開は私自身も気に入っております。 ねじ田うずまきも愛着のあるキャラクターなので、言及いただけて嬉しいです! この度はありがとうございました。
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