昭島瑛子

トコダトコ作品のどこが好きか分析する
潜水艦7号さんとトコさんの対談を読み、トコさんは各作家さん・作品のどういうところが素晴らしいのか言語化できていてすごいなと思いました。 そこで、私も「カササギの本望」を読んで、トコダトコ作品のどこに惹かれているのか分析してみました。 【着想】 七夕の物語を現代版にアレンジするなら「一年に一度しか会えない恋人同士の二人」という関係を軸にするのが多いと思いますが、トコさんはカササギに着目して「二人の橋渡しをする第三者」にスポットライトを当てました。 そして七夕の物語に登場する星々といえば夏の大三角。三人いないと成立しないけれどどこか危うい関係性が青春物語としても最適です。 これを思いつけるだけでも本当にすごいです。 さらには年に限られた回数しか会えない関係をサッカーの全国大会に変換し、沙織をアタルの元へ連れて行くカササギ、という関係に書き換えたという点は本当に脱帽です。 【心情の説得力】 物語としてのわかりやすさを重視するなら、登場人物は記号のように類型的な性格のほうが好まれると思います。でもトコさんは、一筋縄ではいかない人間の心情の綾を丁寧に描き出します。 アタルとカササギがサッカーに夢中になったときに沙織が抱く疎外感。アタルの輝きを自分だけに見せて欲しかったという切実な願い。 カササギが沙織に向ける想いと、沙織がアタルに抱いている気持ち。 「あー、ここにスポットライトを当てるのがトコさんだよなー」と思いました。 【言葉の選び方】 小説を書くときにどんな言葉で何を描くのか。どんな部分を描き、また何を描かないのか。 文章を具体的に抜き出しながら説明しようと思いましたが、上記二項目ですでに600字超えていたので割愛させていただきます^^; でも言葉の選び方の感性が合うか合わないかで、その作家の虜になるかどうかが決まると思います。 そして私は毎回トコさんの言葉の選び方に唸っております。
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ちょ……昭島さんがトコダについてアツく語ってくれてる……なんてことなの!?嬉 ありがとございますっ! わー、まるで丸裸にされてるようで、皺の数まで分析されてるみたいな尊い快感が!w 感想貰うのって、こんなに嬉しいんだなあ。。。 着想に触れていただいた点。 そうですね、私「王道」はあまり好きじゃなくて、ラブストーリーは初めて書いたんですが、「二人の恋愛」ではなく敢えて「三すくみの恋」を描きたかったんです。 織姫と彦星なら……脇役なによ!?となって調べたら、鵲というエモいのがジタバタしてましてw そしたらもう嵌め込みは早かったですw 心情描写、言葉のセレクトについてもめっちゃ昭島さんと
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ハイパーボリュームな感想を快く受け取っていただきありがとうございますw 鵲というエモいのが発見されたからこその作品だと思います。 新作が出たタイミングで去年の過去作に感想を書く感じになってしまったのが申し訳なかったです😅 引き続き、他の作品も楽しみにしています✨
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