吾妻栄子

初めまして。 私も似た様なテーマで書いているので興味を惹かれ、上巻の16ページまで拝読しました。 貧しく悲惨な境遇に置かれたヒロインについて、作者様が緻密に描こうとする意図は十分伝わりました。 両親の愛情に対して素直に受け止められず、捩れた上昇志向を燻らせる幼いヒロイン、という造型にも個性が感じられます。 ただ、最初の十数ページを読んだ時点で、貧しく無知な十歳の少女の目線であるはずなのに、自分や他人についてあまりにも分析的かつ客観的に説明し過ぎる点に物語として違和感を覚えました。 十歳でまともに教育も受けていない少女ならば、自分自身の感情に対してもここまで明確に言葉に出来ないのではないでしょうか。 どうも三人称に適した書き方を一人称でやってしまっている印象を受けます。 それはそれとして、興味深いお話です。 引き続き拝読させていただきたいです。
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