弧星⑨

友人のコピペ ──それは、メール画面から始まった1つの悲劇。 「クソ…ネオパルのやる気が起きない…。」 気晴らしにでもなればと、何人かの友人にメールを送ってみた。 ──数分後── 〓~♪~♪~♪ 「お、返信だ」 それは、友人からのメールの返信だった。 そのメールにはただ一言、こう書いてあった…。 「ライジングたのしい」 ───────っっっ!! 唐突に、強烈な頭痛がした。 フルスイングで殴られたかの如く乱暴で強引な痛みだ。 目の前に閃光が走りカラダ中の細胞が僕の命令に従わなくなった。 ──そのときだ。僕の中で、ナニかが崩れる音がした…。 「やめ…ろ…俺は…ネオパルをやるんだ…」 僕の拒否は受け付けられない。理性の全てに暗幕が掛けられ、昏い闇が心を蝕んでいく。 手が、ネオパルを掴んだ。 「やめろ、なにをする気だ…!!」 やはり僕の命令は通じない。 たとえそれが僕の腕だとしても。 僕の腕は、ネオパルを部屋の片隅に投げ捨てた。 そして、カバンの中に手を伸ばしていった。 「ダメだ、それだけは絶対に…。」 その腕はカバンの中から3DSを取り出し… ──── 「ラブプラス、タノシイ…」 …悪魔が一匹、舞い降りた。

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