パパプペポ

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あたしの名前は佐藤真子(サトウ・マサコ)。通称サトマサ。母からはチャコって呼ばれてます。 不眠症のあたしは、テンピュール枕なる素晴らしい安眠枕をゲットするため、早起きしていた。いつもの休日のパターンなら昼頃に起き出すんだけど。 「母さん!おい、母さん!」 キッチンでピザパンとパンプキンパイをパクついていると、パパの声が聞こえた。 「パパ。ママならコサックダンスでしょ」 習い事マニアのママは毎日何かしら稽古に出かけている。突如、パパがパッチ姿のままキッチンに踏み込んできた。 パリーン! あたしは思わずパンプキンパイのプレートを落としてしまった。両手をパッと目元にやる。 「パパ!なんて格好してるのよ」 「真子、パパの肩パット見なかったか?」 食べかけのピザパンの横にあるパセリをかじりながらパパがあたしを見る。 「自分で探してよ、パパ!あたしそれどころじゃないの」 あたしは食べるペースをあげた。 「マイペースなやつめ。あぁ!右肩の肩パット!パット、肩パット見なかったか!?」 パパはパニクってペットのパット(ポメラニアン・雄)にまで聞いている。
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