プロローグ

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 一人の少女は目覚めもそもそとベッドから起き上がった。目覚まし時計を見てみると5時30分。アラームが6時に鳴るようにセットしていたのに、起きた時間はそれより30分も早い。少女の顔は青ざめ悪寒を感じ背筋に虫唾(むしず)が走り身震いした。そしてボソッと呟く。 「…なんか嫌な予感。」  少女が目覚まし時計より早く起きた時…。それは少女にとって不幸の前兆なのだ。少女は溜め息を吐きながらも着替え部屋を出て一階にあるリビングに降りていく。するとリビングのソファに一人の女性が座っていた。 「あらおはよう薫。」 「…おはよう姉ちゃん。」 女性の名は深瀬神子。
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