Act.1 館の主

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   !?  これって着信音だったの!?  紛らわしい……っていうか、何でまたこんな着信音を……。  微妙に呆れ果てる私を放置し、宗也はその電話に出た。 「うるせーババア! タイミング悪すぎなんだよ!」  悪態から始まったその会話は、そのままの調子でしばらく続く。  そして放置された私はそのまま突っ立っていた。  だって、逃げたってまた迷うだけだし。  でもだからといってこのままここにいていいのかどうかも迷う。  本当、どうすればいいのかな?  と悩んでも、やっぱり結局はそこに立ち尽くすばかり。
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