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「日向様……っ、心配致しましたっ……!」
泣き崩れるのは早桜であり、見渡せば屋敷中の人間が日向のベットを取り囲んでいた。
皆安堵の溜め息を漏らし、ざわめいていた。
こんにも溢れた“愛”が傍にあることを今更知る。
「ごめん……なさい……」
「良いんです……。怪我はありませんか? 体調は? 寒くありませんか? 何か、何かしてほしいことはありませんか?」
「……そ、そんなに沢山聞かれても……」
早桜の質問責めに日向はたじたじになる。
こんな風に心配されると逆に恥ずかしかった。
「そんなに聞いても答える余地がありませんよ?」
「だ、だって……。何もせずにはいられなくて……」
改めて自分を見つめ直した早桜は桜の華のようにピンク色へ頬を染める。
智之と話す彼女は少女のようだった。
「……苺が食べたい……」
ぽつりと呟いた日向に早桜は素早く反応を示した。
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