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そして戦の前夜。
宵は敦盛の部屋に居た。
今日は正室としての宵月では無く、参謀としての陽炎の姿で。
「いよいよ明朝ですね」
「案ずる事は無い。無益な戦は早々に終いにすべきじゃ」
「俺もそう思います。」
敦盛は天守閣の窓からまた月を眺めていた。
「今宵はいつにも増して月が綺麗じゃ、なぁ宵。」
「えぇ」
青白く浮かぶ満月は、まるで鏡の様に反射した光を降り注いでいた。
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