四←メイド服と変質者2←

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「はっ……はっ……」 後ろに足音、早まる足運び なんで奴がここにいるの? こっちには来ないはずじゃないの? 交差点の確認ミラー 背後には厚着のパーカーの男 「………。夜人っ」 私をできるだけ守るんでしょ 今、できるだけ早く来てよ 来ないのは分かってる アイツは今、逢花ちゃんとの幸せな時間を過ごしてるだろう だから、手に握ったケータイも 電話をかけて邪魔はできない ただでさえ時間を奪う私が これ以上はダメなんだ 夜人だって嫌がるに決まってる 「………う。……」 近づく足音。私も足を早めて対抗 広い交差点の点滅信号も無視して、私は走るように歩く 「夜人、夜人っ……」 気が付けば、夜人の名前を呼んでいる自分がいる もういっそ、電話をかけてしまおうか? いや、ダメた。アイツは逢花ちゃんのだ 私がこれ以上は時間を奪えない それでも縋るように出てくる名前は、夜人
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