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確かあそこには錆びついて使えなくなったマンホールがたてかけてあるだけだった筈だが……。
シャイな猫でもいるのかとユウがゴミ箱に向かおうとしたその時、
『いつまでやってんだぁ!?早く戻ってこい!!』
店内から野太い声が響いた。
『やべ、ちょっとまったりし過ぎたな。ってかあれ?確か拾ってきた猫って5匹だったような……』
考えながらもユウは急いで方向転換し厨房に戻った。
誰もいなくなった路地裏で、五匹の猫は鍋の前で至福ヅラをかまして寝転がっていた。
そして
――ゴミ箱の裏には、傷だらけの少女が倒れていた。
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