第二章~日常×非日常~

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8月31日朝11:00 客は仕事に行く人がほとんどの為、この時間はカツ平も割と空いている。 まぁそれでも席はほぼ満席に近い状態ではあるが、ゆっくりと食べる人が多く客の入れ替わりが減るので楽にはなっていた。 ユウは接客を他のバイト仲間に任せ、店の前を掃除していた。 ホウキで隅に溜まったホコリを器用にチリトリに入れながらユウは店前の道路を見る。 決して大きくはない通りなのだがさすがは東京都内といった所だろうか、昼は様々な人が沢山歩いている。 そのほとんどが、ハンカチで汗を拭きながら歩く会社員だった。営業で外に出ているのだろう。 バイトなのに正社員並に働かされているとはいえ、学生であるユウにとってはまだ夏休みとは長い存在だ。 忙しそうに歩いていく人達を見て、彼らの大人っぷりに何となく敬服してしまう。
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