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俺はエレベーターを降りて辺りを見回した。
白い壁には汚れ１つなく、一直線に廊下が続いている。
その廊下の両側に５つずつ部屋があり、この階には計10部屋あることになる。
さて、俺の部屋は……。
キョロキョロと両側を見ながら進むと、一番奥の右側に俺の部屋はあった。
周りの部屋の番号を見るからに、左側の奥から2001～2005まで、右側の奥から2006～2010になっている。
エレベーターから一番遠いなんて……ツいてないな。
いや、それは2001号室のヤツも同じか。
多少気分が下がったまま、３つの中から適当な鍵を取り出して部屋に入る。
短い廊下を進みリビングを見た途端、俺は言葉を失った。
「…………」
驚きで言葉も出ない……。
リビングにはテーブルやイスをはじめ、テレビやエアコン、ソファーなど必要なものから不必要なものまで完備されていた。
何故かソファーが２つあるが気にしたらいけない気がする。
キッチンを見ればいろんな形の皿や包丁、まな板から鍋まで揃っている。
「マジかよ……」
寮の部屋全部が同じだと思うと更に疑問は浮かぶ。
いったい資金はどうなってんだ？……と。
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