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次元守護統括連邦
地球本部 第一極東支部
【横浜基地】
次元世界に出る術を得た地球は、統括連邦を組織するに至った。
西暦という暦の終わりから数えて約２００年の年月が経ち、世界は大きく様変わりする。
元より、この時を見越して太平洋上に建造された人工大陸が……
【都市学園大陸・鳳桜】
この大陸が嘗て、ムー大陸が在ったとされる曰く付きの海域に存在していた。
しかし世界の根本は変わらない。
そして変わらないある部分が世界を覆う時、再び炎が世界を焼く。
だが、やはり変わらないモノが世界の炎を鎮火する事もあるのだろう。
全ては在るが侭に。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
「おっせぇなあ、オッサンはまだ来ねぇのかよ？」
ヘリオン・ハイヤー少尉は、中々来ない上官に苛立つ。
２３歳のアメリカ人で、筋肉質な褐色の肌を持つ機動兵器パイロット候補だ。
「いつもは貴方の方が遅刻の常習者でしょ？ 珠の遅れぐらい我慢しなさいな」
セリアス・フリーゲンが、翠の長髪を振りながら蒼と紅の双眸異色でヘリオンを見据える。
年齢は『ズキュンッ！』コホン……階級は准尉です、ハイ。
「ちぇ、ワータよ！ 待ちゃいいんだろ？」
「お茶……煎れたのです」
目を閉じた銀髪の少女が、お茶を持ってくる。
「フィオ、そんな事しなくていいのに」
そんな言葉に、フィオと呼ばれた少女は静かに微笑んだ。
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